人的資本・人権

多様な働き方・多様な人材の活躍の支援に関する基本的な考え方

グローバルに事業を展開する当社グループでは、様々な国や地域で多様な人材が活躍しています。「人材」が企業における最大の経営資源、成長の源泉であるという考えのもと、多様な人材が働きがいと働きやすさを両立し、それぞれの能力と専門性を最大限に発揮できる環境づくりに努めています。

また、当社グループでは、持続的な成長を実現するために、求める人材像を以下のとおり定義しています。
・世界初に挑戦する気がいのある人
・目的の達成に向けて、主体的に行動できる人
・多様な価値観を認め、他者と協働できる人

人権方針

当社は人権方針を遵守してまいります。

中核人材の登用等における多様性確保の考え方

当社グループは、社内に異なる経験・技能を有する人材の存在が、多様な課題や社会変化に柔軟に対応するために必須であると認識しています。また、当社のミッション「光技術の分野で、どこよりも早くソリューションを提供し、お客さまの問題解決に貢献する」「毎年一つの新製品を開発しよう、それも世界ではじめてのものを」を実現するために、人材の多様性確保が不可欠と考えています。

具体的には、下記のように多様な人材の採用・活用を積極的に推進するとともに、それぞれの専門性を活かせるキャリアパスを用意し、多様な人材に活躍の場を提供しています。

  • 女性社員の採用・登用
    技術職・事務職を問わず、女性の積極的な採用と登用を進めています。
  • グローバル人材の採用・登用
    海外子会社では、現地採用人材の積極的な登用を行っており、本社と子会社の間で人事交流も行っています。
  • シニア人材の積極活用
    本社では、年齢に関係ないエイジレスな働き方を実現する仕組みとして、60歳定年後の再雇用制度並びに65歳以降の継続雇用制度を導入しています。経験豊富なシニア人材の活躍を推進し、優れた経験・技能を次世代へと継承します。
  • 新規採用における新卒・中途のバランス
    様々なバックグラウンドを有する人材を採用すべく、新卒採用と中途採用をバランスよく行います。採用区分による職種、待遇や昇進での区別はありません。

当社では、中核人材の多様性を確保するべく、①中途採用者、②女性社員、③グローバル人材、④シニア人材の合計割合が、全社員のうち50%以上となることを目指しています。

さらに、採用者に占める女性の割合を20%以上とすることを目標(2022年4月より)にしております。

グループ
2019年6月期 2020年6月期 2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期
従業員数(グループ全体) 375名 448名 536名 671名 859名
∟ 女性(人数) 39名 48名 58名 74名 99名
∟ 女性(比率) 10.4% 10.7% 10.8% 11.0% 11.5%
∟ 女性管理職(人数) 11名 11名 10名 12名 15名
∟ 女性管理職(比率) 9.2% 9.2% 9.0% 10.3% 10.5%
従業員数(日本国外) 121名 160名 208名 297名 434名
∟ 現地採用(人数) 120名 156名 198名 288名 426名
∟ 現地採用(比率) 99.2% 97.5% 95.2% 97.0% 98.2%
日本(本社単体)
2019年6月期 2020年6月期 2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期
従業員数(日本国内) 254名 288名 328名 374名 425名
∟ 女性(人数) 21名 25名 34名 38名 44名
∟ 女性(比率) 8.3% 8.7% 10.4% 10.2% 10.4%
∟ 女性管理職(人数) 2名 2名 2名 2名 3名
∟ 女性管理職(比率) 2.4% 2.4% 2.4% 2.3% 3.3%
∟ 外国人 4名 4名 7名 10名 12名
∟ 障がい者雇用 1名 1名 2名 2名 5名
∟ 定年後の再雇用 13名 18名 24名 23名 24名
∟ 採用人数 31名 47名 49名 61名 68名
∟ 新規採用者に占める中途採用者の割合 67.7% 78.7% 71.4% 83.6% 79.4%
∟ 離職率 2.2% 3.9% 2.8% 2.7% 4.8%
男女賃金格差(全労働者) 82.5% 78.0% 74.6%
∟ 正規雇用労働者 83.1% 80.1% 76.2%
∟ 非正規雇用労働者※1 34.0% 32.5% 36.8%
  1. ※1定年後の有期嘱託社員および有期契約社員(管理職を含む)、有期パートタイム労働者を含む
  2. 男女賃金格差は、男女の年齢構成の違いおよび女性の管理職比率が主な差異要因です。制度上の格差はありません。

人材パイプライン構築のための取り組み

人事施策の一環として、人材補充のニーズが生じる前の段階で、有望な人材と積極的に接触することのできる人材パイプラインを構築することの重要性を認識しています。モチベーションが高く、当社のミッションと同じ志を持った人材とのネットワークを構築するため、次のような取り組みを行っています。

取組 概要 実績
学術機関の機械・電気系の学生サークルへの継続的な支援 日本のものづくりを支える人材を創出する可能性があると思われる学生サークルに資金および技術援助を行い、人的ネットワーク作りを行っています。 ・学生と企業を繋ぐコミュニティ「職サークル(運営:(株)パフ)」に協賛
・大学ロボコンサークルへの協賛
学会等の展示会へのブース出展
業界団体や学会への協賛
最先端の学術研究を行っている先生や学生との技術交流を通じて、人的ネットワーク作りを行っています。 2023年は応用物理学会など計8件の学会に出展・協賛
学生向け採用イベントへの参加 ものづくりで世の中を支えたいと考える学生が集まるイベントに積極的に参加し、当社エンジニアと学生とのネットワークを構築しています。 30回/年程度

人材育成についての考え方

当社の製品開発力の維持・向上には、研究開発に携わる人材の確保と育成が極めて重要です。中期経営計画「フェーズ3+」における重点取り組みの一つである「経営基盤の強化」においても、研究開発のための人材の確保と育成を人材戦略の最重要課題として位置付けています。

当社は、「スピード開発」を促進する複数の技術領域に精通した人材を確保・育成するため、以下の取り組みを通じてさまざまな実践的な教育の場を提供しています。

取組例 概要
開発会議 開発案件の経過や結果、新しい技術情報、その他技術本部内で共有すべき事項について発表する場
Design Review 新機能や新技術の開発検討の際に、様々な部署のエンジニアが議論に参加してアイデアを交換することで、多角的な視点を有する人材を育成し、製品開発力を高める場
人的資本に関する主な指標
テーマ 指標 2023年6月期 2027年6月期
実績 目標
人材育成 開発会議 実施回数(回) 25 25
Design Review 実施回数(回) 504 500
多様性の確保 新規採用者に占める女性の割合(%) 11.8 20.0 ※1
管理職に占める女性社員の割合(%) 3.3 5.0
  1. ※1当社の「女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画」における計画期間(2022年4月1日~2027年3月31日)にあわせて目標年度を設定しております。

研修・トレーニング

技術の進歩は日進月歩であり、当社が最先端の製品開発を行い続けるには、社員の継続的な知識・能力向上が不可欠です。当社では社内での研修・トレーニングの他、外部の教育・研修機関や専門家、業界団体が提供する研修・トレーニングを活用して、社員の能力向上に努めています。研修・トレーニングは、社員一人ひとりの多様性や独自性を尊重するとともに、会社からの期待も踏まえて、それぞれの社員に必要な専門知識や業務スキル等をタイムリーに提供することが重要であると考えています。また、研修・トレーニングのテーマと内容は、社員へのヒアリングをもとに随時見直しを行っており、柔軟かつ機動的な運営をしています。具体的には、作業従事者については、雇用形態を問わず正社員および派遣社員に対して、テクニカルスキル研修を定期的に実施し、製品の品質向上に努めております。労働安全衛生については、SEAJ(日本半導体製造装置協会)が提供する安全研修を受講して、業界標準の安全基準を習得しています。また、海外顧客サイトでの製品立上げ・メンテナンス作業が増加していることから、海外子会社のフィールドサービスエンジニアの増員と技量向上を進めており、本社エンジニアの技術ノウハウを共有するため本社および海外現地法人にてトレーニングを実施しています。

また、当社は、中途採用者を含め、多様な人材が各組織において十分に活躍できるよう、人材育成の一環として従業員間のコミュニケーションを促進させるためのワークショップ等を定期的に実施しています。特に新機能開発や新技術検討の際に実施されるデザインレビューは、技術系社員のスキルアップの場になっています。デザインレビューは、様々な部署の専門エンジニアが参加するディスカッションを通じてアイデアをブラッシュアップさせることで、多角的な視点を持つことを促し、製品開発力を高めるための実践的な教育の場となっています。(2022年度実績で422回実施)

また、新任の管理職に対してはマネジメント能力を獲得するための外部研修の受講を推奨するほか、次世代のリーダー候補者に対しては、「次世代リーダー育成研修」を実施(不定期)することで、次世代経営者の育成を計画的・積極的に推進しています。

研修・トレーニングの体系図
研修・トレーニングの概要
分類 研修名 概要 対象者 回数・参加人数
共通 ハラスメント研修 ハラスメント防止に関する研修 正社員 4回/年
人権研修 差別などの人権問題の防止に関する研修 正社員(新入社員) 1回/年
メンタルヘルス研修 メンタルヘルスのトラブルなどの防止に関する研修 全従業員
(正社員及び派遣社員)
6回/年
語学研修 希望者などに対するオンライン英会話の講座 正社員 約100人(通年)
基礎 新入社員研修 各種社内規定やコンプライアンス、安全、設備などに関する研修 正社員(新入社員) 12回/年
ビジネススキル研修 コミュニケーション、ロジカルシンキング、プレゼンテーション、アカウンティング等のビジネススキルの習得に関する研修 正社員 不定期
技術 開発会議 開発案件の経過や結果、新しい技術情報、その他技術本部内で共有すべき事項について発表を行う
1回あたり2~3つのテーマを取り扱う
マネジメント層とエンジニアが意見交換をできる当社固有の取り組み
正社員(エンジニア) 12回/年
1回あたり約100~200人が参加
デザインレビュー 多角的な視点を有する人材育成、製品開発力向上を目的として、新機能や新技術の開発検討の際に、様々な部署のエンジニアが議論に参加してアイデアの交換を行う
マネジメント層とエンジニアが意見交換をできる当社固有の取り組み
正社員
(エンジニア及びその他関係部署の社員)
随時開催
1回あたり約5~15人が参加
年間500回程度開催
テクニカルスキル研修
安全研修
EMC・電気回路・ソフト各種設計や電気・機械・化学薬品の取り扱いなど、基礎知識の習得や従業員の安全確保に関する研修 正社員(エンジニア)
派遣社員
約50~100人(通年)
マネジメント チームビルディング研修 チーム内でのコミュニケーション活性化やチーム力向上を目的とした研修 正社員 5回/年
次世代リーダー育成研修 次世代の幹部候補の育成やアセスメントを目的とした研修 正社員(選抜) 不定期
マネジメント研修 労務管理やコーチング、フィードバックなどマネジメントに必要なスキルの習得に関する研修 正社員(管理職) 不定期
トップマネジメント研修 経営幹部としてより高い視座に立ち、戦略立案、実行に必要な知識を習得ための研修 新規開催予定
エグゼクティブコーチ研修 個々の経営幹部の弱みや悩みにフォーカスして、課題解決や行動変容を促し、より高いレベルでの執行につなげるための研修 新規開催予定

評価の考え方と取り組み

従業員それぞれの能力と専門性を最大限に発揮できる環境をつくるため、公正な能力評価を行うことの重要性を認識しております。そのための取り組みとして、定期的な人事考課を通じて、従業員一人ひとりに見合った目標を期初に設定し、目標の達成度を期末に評価・フィードバックするサイクルを年次で実施しています。

インセンティブ

社員が会社とともに成長を目指すモチベーションを高める取り組みとして、当社では以下を含むインセンティブを提供しています。

  • 業績連動賞与
    社員の業績や中期経営計画へのコミットメントを高め、会社としての一体感を醸成するために、賞与原資は業績(営業利益)と連動させております。
  • 社員持ち株制度
    株式の買い付けの際に、会社が個々の加入者の拠出金に対して一定割合の奨励金を支給し、従業員の資産形成をサポートしています。本制度は正規従業員を対象としており、2022年11月末時点で対象人数360人中207人(57.5%)が 会員となっております。
  • 発明考案報奨制度
    特許・実用新案の出願時や特許の登録時には、それぞれ発明者に対して報奨金を支給しています。また、登録された特許・実用新案が当社の売上や利益に寄与した場合には、その寄与の割合に応じて発明者に対し報奨金を支払っています。

健康と安全

社員の健康と安全は当社にとっての最優先課題の一つです。本社においては毎年の健康診断実施の他、再検査の費用を会社で負担し、病気の早期発見と社員の健康維持を支援しています。また、一定年齢の社員には人間ドックの受診費用を会社が負担しています。メンタルヘルスの面では、ストレスチェックを定期的に実施し、社員に過度のストレスがかかっていないかモニターしています。また、希望者に産業医のカウンセリングを提供しています。海外子会社においても、現地の実情に合わせて健康保険の提供や医療費の補助、健康診断の実施や費用負担などを行っています。また、当社は労働安全衛生のISO45001を取得しており、労働災害を未然に防止する取り組みも推進しております。

ワークライフバランス

当社では、人材が能力を発揮し、仕事にやりがいを感じるためには、適切なワークライフバランスが不可欠だと考えます。従来から採用しているフレックスタイム制度に加えて、新型コロナウイルス感染症の拡大以降、在宅勤務制度を導入しております。有給休暇の取得に関する法令義務の遵守を徹底し、取得率の向上を図る他、残業時間の抑制に努めています。また、出産、育児、介護などによる休職後に職場復帰がしやすいよう配慮しています。

2022年4月より、社員一人当たりの有給休暇取得率を60%以上とすることを目標にしております。

当社では、福利厚生サービスの拡充は、従業員一人ひとりがいきいきと働き、また同時に充実した余暇時間を過ごすために非常に重要であると考えています。例えば、本社従業員を対象にした福利厚生には次のようなものがあります。

  • 年次有給休暇、年末年始、特別休暇(慶弔、リフレッシュ休暇など)
  • 育児・介護休業制度、育児サービスへの補助
  • 各種社会保険完備
  • 定期健康診断・人間ドック、再検査・予防接種への補助など
  • ストレスチェックの実施
  • 従業員持株会
  • 退職金制度
  • カフェテリアプラン(福利厚生倶楽部を通じた各種割引、並びに現金支給)
  • 家賃補助制度
  • 社内クラブ活動支援
日本(本社単体)
2019年6月期 2020年6月期 2021年6月期 2022年6月期 2023年6月期
従業員数(日本国内) 254名 288名 328名 374名 425名
∟ 育児休業 0名 1名 1名 2名 2名
∟ 介護休業 0名 0名 0名 1名 0名
∟ 有給休暇取得率 58.8% 59.1% 56.3% 60.9% 65.2%

従業員満足度調査

当社では、従業員満足度の現状把握と課題抽出、および、従業員満足度向上の施策の検討のため、2015年より本社の全社員を対象に従業員満足度調査を定期的に実施しています。従業員満足度調査では、「経営」「人事制度」「労働環境」などの8つのテーマで調査を行い、優先的に解決すべき課題の把握につなげています。

直近の2020年度に行った調査では、会社のビジョンや経営方針が明確に示されていること、成長と変革への強い意欲をもって業務に取り組んでいる社員が数多くいること、社員の自由が尊重されていること、新しいアイデアを活かせる雰囲気があること、課題や改善点について提案できる職場であること等への肯定的な回答が多数ありました。従業員満足度を高めることは、企業のパフォーマンスの向上と持続的な成長につながると考えており、今後もこの取り組みを継続していきます。

一般事業主行動計画

レーザーテックの一般事業主行動計画では以下の目標を設定しています。

目標1
レーザーテックと社員とその家族の一体感醸成(取り組み例:出産看護休暇、Lasertec Family Dayの実施)
目標2
次世代育成のための社会貢献(取り組み例:ものづくりを志す学生への支援・協力)
目標3
多様な働き方の実現(取り組み例:在宅勤務制度)