業績報告

売上、利益ともに上半期の過去最高を更新

2024年2月

第2四半期連結累計期間の業績報告

当第2四半期連結累計期間における世界経済は、エネルギーや原材料価格の高騰は緩和傾向にあったものの、インフレ圧力は依然として高く、欧米諸国の政策金利の高止まりなどにより、景気減速が懸念されました。

当社グループの主要販売先である半導体業界では、サプライチェーン全体の在庫調整局面が続くなか、スマートフォンやパソコンなどの最終需要に底打ちの兆しが見られました。しかしながら、半導体デバイスメーカーの多くは慎重な投資姿勢を継続し、最先端のEUV (極端紫外線)リソグラフィを用いた半導体製造能力の増強や次世代製造工程の開発に関わる投資も一定の水準にとどまりました。一方で、半導体市場は生成AIや車載向けを含めさまざまな用途で中長期的に拡大することが予想されており、世界各地で地政学リスクへの対応を目的とした政府主導による半導体工場の新設・増設計画が進められております。また、半導体デバイスは、微細化による高性能化や消費電力の低減が継続的に求められており、半導体製造装置市場も中長期的に成長を続けると見込まれています。

このような状況下、当第2四半期連結累計期間の売上高は949億89百万円(前年同期比72.4%増)、営業利益は317億52百万円(同75.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が221億98百万円(同63.4%増)となり、売上、利益ともに上半期の過去最高を更新することができました。

通期の見通しにつきましては、為替変動の影響を鑑み、売上高1,950億円(前連結会計年度比27.6%増)、営業利益670億円(同7.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益490億円(同6.1%増)に上方修正いたしました。

第2四半期連結累計期間の受注状況

当第2四半期連結累計期間の受注高は725億35百万円となりました。半導体デバイスメーカーの多くは設備投資には慎重な姿勢を継続しているものの、生成AI関連やパワー半導体関連など特定分野への投資は堅調に推移しています。また、最終需要には底打ちの兆しもあり、サプライチェーン全体の在庫調整も進んできていることから2024年中の需要回復を見込んでいます。

中期経営計画フェーズ3(プラス)*

当期は中計フェーズ3の最終年度です。2023年はChatGPTをはじめとした生成AIなど、半導体の新たなアプリケーションに大きな注目が集まった年でした。
一方で、スマートフォンやパソコンを中心とした最終需要が弱含んだことにより、半導体サプライチェーン全体では設備投資の調整局面が続きました。しかしながら、半導体市場は2024年中の回復が見込まれており、さらには中長期的に拡大を続けると予想され、当社にとっても大きな成長機会になるという見方に変わりはありません。半導体のさらなる進化を支える「微細化」新構造」「新材料」といった絶え間ない技術革新を当社の成長の好機と捉え、EUV関連などの先端分野へ注力してまいります。下期には引き続き「成長を支える基盤強化」に努めるとともに、お客さまのご要望と市場の変化に即応して最先端ソリューションをタイムリーに提供し、より多く社会に貢献することにより事業の成長を目指してまいる所存です。

  • *2021年7月から2024年6月までの3カ年中期経営計画

中間配当

中間配当額は1株当たり73円といたします。期末配当額は当初110円を見込んでおりましたが、この度の通期業績見通しの変更に伴い118円とし、年間では191円(前期比11円の増配)を予定しております。

レーザーテックは、「世の中にないものをつくり、世の中のためになるものをつくる」を経営理念として、当社の強みである光技術を生かしたビジネスを通じて世の中に貢献し、業績の向上につなげてまいります。